【質の高い『ふりかえり』】3つの条件を活用して、販売力をアップしよう!

こんにちは。kocoriの坂本りゅういちです。

いきなりですが、あなたは、日々の仕事において、『ふりかえり』ができていますか?

もしあなたが本気で、販売力を高めたい、接客力を高めたい、そして、売上をアップしたいと思っているのであれば、欠かせないのが、この『ふりかえり』です。

今回は、質の高い『ふりかえり』をやる必要性と、その具体的なやり方&トレーニングについてお伝えしていきたいと思います。

どれだけ質の高い『ふりかえり』をするかで、販売力が変わる!!

『ふりかえり』とは、行なった仕事内容を、後に思い返して学ぶことです。

学校の授業で習ったこと、自力で学習したことを忘れないようにするためには、復習が欠かせませんよね。

それと同じように、仕事においても、実際の仕事内容に関して、ふりかえり(=復習)をすることで、仕事内容を覚えることができますし、より良くするための方法が見つかります。

しかし、こうやってお伝えすると、「すでにふりかえりをしていますよ」という方も多くいらっしゃいます。

それは素晴らしいことなのですが、ここで大事なのは、そのふりかえりのです。

どんなふりかえりをしているか、その質の高い低いによって、せっかくのふりかえりに意味が生まれるかどうかも変わってきてしまうのですね。

ですから、普段から質の高いふりかえりをすることができれば、販売力(接客力)も高まりますし、仕事の精度も高くなります。

質の低い『ふりかえり』とは?

では、やってはいけない、質の低い『ふりかえり』とは具体的にどういうものなのでしょうか?

いくつかあるのですが、最も陥りやすいパターンが、『感想』になってしまっているパターンです。

例えば、接客におけるファースアプローチのふりかえりをするとでもしましょう。

ファーストアプローチのレベルを上げるために、先ほどの接客のファーストアプローチのふりかえりをするわけですが、『感想』を主体とした残念なふりかえりの場合、

「声をかけたら反応してくれたから、よかった」

「声をかけても、無視されたから落ち込んだ」

のようななふりかえりをしてしまうのです。

これは、ふりかえりではなくて、あくまでも単なる感想でしかないため、何の意味もありません。感想で仕事の質を高めることはできないのです。

また、もう一つ多いパターンが、『ダメ出し』パターン

自分自身のふりかえりで、ダメなところばかりが目について落ち込んでいく人もいれば、上司や先輩とのふりかえりで、ダメ出しをされ続けて、やる気をなくしてしまう場合もあります。

「さっきの接客は、これもあれもそれもダメだった…」

「今の接客、全然ダメだったね。それじゃ売れないよ」

できなかったことをきちんと直視することは良いことなのですが、それだけでは、人は前向きになれませんので、結局、意欲を失って、意味がなくなります。

この2つは、よくやりがちな、質の低いふりかえりなので、要注意です。

良い『ふりかえり』の条件は3つ!

それでは、良い『ふりかえり』をするためには、どんなことが必要なのでしょうか?

私が考えるに、良い『ふりかえり』をするための条件は以下の3つだと思います。

質の高い『ふりかえり』に必要な条件

1.事実でふりかえる

2.数字でふりかえる

3.時間軸でふりかえる

それぞれに、解説をしていきますね。

1.事実でふりかえる

まずは、『事実』でふりかえるという条件について。

先ほど、質の低いふりかえりで、『感想』でふりかえっても効果が見込めないという話をしましたが、これを防ぐために、事実でふりかえりを行なうことが必要になってきます。

ここでいう事実とは、実際に起こったことを客観的に見た状態のことを指しています。

例えば、ファーストアプローチについてのふりかえりをするとしたら、「声掛けをして反応があったからよかった」では、単なる感情による感想でしかありません。

ここでは、感情を切り離して考えて、感想にならないようにする必要があります。つまり、「よかった」かどうかは置いておいて、実際にどんな反応があったのかを正確にふりかえるということです。

ファーストアプローチをして、お客様がどんな反応を見せたのか?

ニコッと笑顔を返してくれたのか、何か言葉を発してくれたのか、それともそのまま接客に入れるようになったのか、など、細かく事実を追求していくことで、正しいふりかえりができるようになります。

状況によっては、嬉しいことがあったり、落ち込んでしまうようなことがある場合もありますが、それらはふりかえりには邪魔なものでしかないので、完全に切り離して、事実のみを考えるようにしましょう。

2.数字でふりかえる

1の『事実でふりかえる』の質をさらに高めるためには、『数字』でふりかえることが大事です。全てとは言えませんが、ほとんどどんなことでも、『数字』をもとに考えることができます。

ファーストアプローチで言えば、それぞれの数をしっかりカウントしていくことで、

・声をかけて反応してくれた数/お客様に声をかけた回数=反応率

・接客に入れた数/声をかけたお客様の数=接客導入率

などの数字が計測できますよね。

これによって、反応率がどうなのか?接客に入れる確率はどのくらいなのか?などの数字が把握できます。

数字は絶対に嘘をつかないので、体感で「なんとなくできている」といった曖昧なふりかえりと比べると、圧倒的に現実味のあるふりかえりができます。

購買率や、セット率など、販売の現場では、いろんな数字を検証することができますので、しっかり『数字』で事実を把握できるようにしていきましょう。

3.時間軸でふりかえる

そして3つ目に、『時間軸』です。

時間軸とは、簡単にいってしまうと、「いつからいつまでで、ふりかえるか?」ということです。つまり、「過去と現在を比べて、どうなっているか?」をふりかえるということですね。

例えば、先ほどのアプローチに関していうと、11月の反応率が50%だったとして、12月の反応率は何%になっているかをふりかえることで、以前から成長できているかどうかがわかります。

これにより、過去と現在を見比べることができるため、成長の度合いも把握できるというわけです。

(時間軸でのふりかえりは、売上の前年比などと同じようなものなので、販売の現場にいらっしゃる人なら慣れていると思います)

とは言え、たまに数字で正確にふりかえれない場合もありますので、そういう時にも時間軸に照らし合わせて、「この頃より、こういうことができるようになっている」という事実を把握することも大切ですね。

これら、3つのふりかえりの条件をしっかり取り入れることができれば、必ずふりかえりの質は高まり、成果に繋げやすくなります。

ぜひ、普段から質の高いふりかえりを心がけて、販売力・接客力の向上を狙っていきましょう!


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ABOUTこの記事をかいた人

接客販売トレーニング&コンサルティング事務所kocori(ここり)代表。 SC接客マイスター1級。 アパレル・時計・靴・リラクゼーション業界など、様々な販売を経験し、売上日本一など数々の実績を残す。kocori設立後は、企業研修・コンサルティング、講演などを中心に活動している。