お客様に魅力が伝わりづらい時は、比較と数字を使ってみよう

比較と数字

価値(商品の良さ)を伝える際には”比較と数字”を使うことで、より相手に伝わりやすくなります。

”比較”は他の何かと比べること。

”数字”はその商品が持つ数字上のデータのことです。

ほとんどどんな商品にでも比較できる対象と数字はあるので、これがわかっているとお客様に提案しやすくなります。

たとえば、

「他社の製品は使っている内に吸引力が落ちてきますが、この製品は違います。5年間、5127台の試作品を経て作られた技術の結晶です。」

というウリ文句。

これがサイクロン掃除機で有名なダイソンの宣伝文句です。

他社の製品との明確な違いと、5年間/5127台の試作というリアルな数字を打ち出すことでわかりやすく魅力を伝えてくれています。

もちろん細かい説明をすれば、もっと伝わりやすくなりますね。

飲食などにも応用できます。

自慢のクリームパンがあったとして、『自慢のクリームパン!おすすめです!』と書かれたPOPや店員の声が聞こえてきてもなかなか食指は動きません。

どの店だって、他のパンだって美味しそうなのは変わらないからです。

そこに例として”比較と数字”を使うとこうなります。

『クリームパン好きな店主が通常10回程度の試作で商品化するのに、3年かけて120回の試作を繰り返してたどり着いた至高のクリームパンです!』

急激に美味しそうな雰囲気が出ますよね。

材料や価格などでも同様に伝えることはできます。

寒い時期は、アパレル業界におつとめの方々は重衣料商品をオススメする機会も増えてきます。

そこで、デザインのみを伝えるのもひとつの手だとは思いますが、お客様はやっぱり比較と数字があると選びやすくなります。

「このデザインかっこいいですよね」と言われても、そんなのは初めからわかっているから見てるわけです。

それが「このデザインにたどりつくためにデザイナーがデッサンノート200冊使ったそうなんです。他ではあまり聞いたことないですよね」と言われれば、思わず「そんなに!?」と身を乗り出してしまいます。

ダウンジャケットなどはわかりやすくて、重さがどのくらいなのかを数字で伝えて他社より大幅に軽いので楽に着れるなどと言えると納得できます。

比較と数字にはあくまでもウソではなくて、本当のデータと他社との違いが必要です。だからしっかりとリサーチする能力も求められることになります。

でもこれらを普段からうまく使いこなすことができると、話に説得力が増します。

そのためには、日頃から商品のどんな知識を得ればいいか考えることにもなります。

相乗効果で知識の幅も広がっていくのでぜひお試しください。


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ABOUTこの記事をかいた人

接客販売トレーニング&コンサルティング事務所kocori(ここり)代表。 SC接客マイスター1級。 アパレル・時計・靴・リラクゼーション業界など、様々な販売を経験し、売上日本一など数々の実績を残す。kocori設立後は、企業研修・コンサルティング、講演などを中心に活動している。