売れる販売員はしゃべらずに”聞く”
接客販売員は商品の良さをお客様に伝えて販売することが仕事です。
これはみんな当然のようにわかっているのですが、伝えるという行為に縛られ過ぎて肝心なところを忘れたまま接客している人がいます。
それはお客様の声を”聞く”ことです。
商品の魅力というのはいろんな部分にありますが、その魅力をお客様が良いと思ってくれるかどうかの分かれ目は、お客様の要望に沿っているかどうかにあります。 例えば雪でも滑らない靴があったとすればすごく魅力的な商品なのですが、沖縄在住のお客様には全く必要のないものですよね。
もちろん潜在的なニーズと呼ばれるものを引き出すことも必要なのですが、どちらにしてもそのお客様が求めていることはどんなものなのかを聞きだすことができなければいくらこちら側が話をしても無駄なんです。
売れる販売員はそのあたりを無意識の内に理解しています。
自分の周りのデキる販売員をよーく観察してみてください。お客様がしゃべっている時間が長いことがわかるはずです。販売員は無駄に話し続けることはなく、お客様に質問をしたり楽しそうに相槌を打って話を聞いている。そんな光景見たことありませんか?
売れる販売員はこの”話を聞く”という行為に全力を注ぎます。
どんな質問をすればお客様から要望を引き出せるのか、どんな話の聞き方ならお客様は話しやすくなるのか、立ち位置は?声のトーンは?表情は?そんなことを考えながらお客様を接客しているのですね。ですからやっぱり質問も上手。的確にお客様が答えやすい質問を繰り返して、求めているものを引き出していきます。
質問力を上げよう
では、実際にどんな質問をすればお客様は要望を言ってくれるのか?ここを考えてみてください。
一般的に質問にはオープンクエスチョンとクローズドクエスチョンと呼ばれるものがあると言われます。
オープンクエスチョンとはどんな答え方でもできるようなもの。例を挙げると、「あなたの好きな食べ物は何ですか?」というような質問です。いくらでも答えようがありますね。
逆のクローズドクエスチョン、これが接客では非常に有効です。さっきの例で言うと「あなたはハンバーグが好きですか?」という質問になります。この答えはYESかNOのどちらかしかありませんよね。これを接客で意識的に取り入れられるとかなりお客様の要望を引き出しやすくなります。
「どんな商品をお探しですか?」のオープンクエスチョンよりも「ご自分用ですか?プレゼント用ですか?」とクローズドクエスチョンで質問をしていけば、より的確な答えが返ってきます。
もちろんあくまでも自然な会話の中ででの話ですから、延々と質問を繰り返してもお客様は嫌がりますからそのあたりはご注意を。
よりお客様が話しやすくなる雰囲気作りなどについてはまた別の機会にお話しますね。