勉強と実践の両輪を回す
売れる販売員になるために勉強することは絶対に必要な行動です。商品知識をつけるため、お客様に不快な思いをさせないようにマナーを身につけるためなどやるべきこと・覚えるべきことは満載です。
ですが、どんな勉強よりも本当にお客様を接客することに勝るものはありません。できなかったことをまた勉強して実際のお客様の接客に活用する。この繰り返しをしていくことが大切です。
接客関係の本などを読んでいると「こういうやり方をすれば売れる」「こうすればお客様の満足度が上がる」といったことが書かれています。それ自体はもちろん間違ったことを書いていることは少ないのですが、お客様は一人として同じ人はいません。必ず通用する方法なんていうものは存在しないんです。
ですからとにかくいろんなお客様を接客して経験を積む。そしてまた勉強。これが売れる販売員になれる唯一の方法です。
車のタイヤを思い浮かべてください。片方ずつに”勉強”と”実践”というタイヤがついているとしたら、どちらか片方だけを動かしても車は進みません。両方を同時に回していくことで先に進むことができます。そのつもりでやっていきましょう。
無意味な経験は無いけれど…
そうやって接客をしていくと成長するのは誰でも同じこと。どんなことにも言えることですが、無意味な経験というものはありません。成功したこと、失敗したこと、そのすべてが血肉になってあなたを成長させてくれます。
でも、一つ覚えておいてほしいことがあります。
それはあなたの『意識』によって成長のスピードが変わるということ。
二人の販売員が同じお客様を接客したとしても、同じように成長するわけではありません。それは人それぞれ意識していることが違うから。
一人はいつも通り普通どおりの接客をしています。もう一人は自分が勉強したことを思い返しながら、どんなことをすればお客様に響くのか考えながら接客をしています。この『意識』の差が成長のスピードを変えるのは言うまでもありません。
何も考えずに接客をしても経験は積めますが、それだけでは売れる販売員になるまでには果てしない時間が必要になります。もしかすると売れない販売員のままでキャリアを終える可能性もあります。それほどに『意識』しながら行動することは大事なんです。
では、具体的にどんなことを意識して接客をすればいいのか?まずは勉強したことを出せるかどうか。それに加えて、
・声掛け(ファーストアプローチ)にお客様は反応を見せてくれたか?
・商品の見せ方は適切か?
・要望をきちんと聞きだせたか?
・要望に沿った商品提案はできたか?それ以外に自分だからできる商品提案はできるか?
・購入(非購入)の要因は何か?
・笑顔でお客様に接することができているか?
などなど、接客に関すること全体を意識していきます。
全部が全部をやろうと思うと大変ですから、このうち一つずつでも全然かまいません。とにかく何かを意識してそのレベルを上げようとすることが重要です。
そうやって意識してやったことは必ず後で振り返りをして、どうだったのかを考えます。それが成功したか失敗したかも含めて振り返りをしたら、また勉強して次にどうするか目標を立てて接客をする。こうやって売れる販売員に近づいていくのです。
”勉強”と”実践”を繰り返し回して前に進んでいきましょう。