動いて待つか、止まって待つか
店頭でお客様のご来店を待っている時には2種類の待機の仕方があります。動待機(どうたいき)と静待機(せいたいき)です。
どちらも読んで字の如くなのですが、動待機は動いて待つこと。静待機は逆に止まって待つことです。
今となっては動待機はどこでも当たり前のようにやっていますが昔の百貨店などでは、お客様をいつでも万全の状態でお迎えできるようにと静待機で待つのが主流でした。
この動待機と静待機、一体どちらでお客様をお迎えする方がよいのでしょうか?これはどちらにしても何故そうするのかを理解していなければいけません。
先述したように静待機はお客様を万全の状態でお迎えできるようにするために行われていました。昔はお客様が販売員に全てを委ねるというのが当たり前だったためにそうなってようですが、昨今では状況が違います。
今のお客様は販売員に接客につかれることを嫌がる傾向にあります。それは『売り込まれる』という意識が根付いてしまっているためです。
商品を見ようと思っても、すぐに販売員が声をかけてきてゆっくり商品が見れない。なので店頭や店内で待ち構えている静待機ではお客様は店内に非常に入りづらく感じてしまいます。
動待機は 空気を動かす
現在の主流は動待機です。
これは静待機と違い、販売員が商品を並べなおしたり清掃をしていたり何かしら作業をして店内を動き続けている状態です。お客様を注視しているようには見えないためお客様もリラックスして店内に入りやすくなります。昨今のお客様の精神状態では動待機の方が向いていると言えるでしょう。
実は動待機にはそういった明確な理由の他にも効果があります。
それは『空気を動かす』ということです。
誰もいない店内で販売員が突っ立っている状態は外から見るとものすごく思い空気が漂っているように見えます。それは数値などでは表せないものですが、人間の感覚が如実に感知してしまうものです。今この記事を読んでいる方にも経験があるのではないでしょうか。暇そうに立っている店員しかいない店には、なんとなく入りにくいという経験が。
動待機はこの空気を変えてくれます。販売員が常に動いていることで、店に活気が溢れているように見えるのです。そうすると空気も一緒に動いて、お客様も入店しやすくなります。活気のある店の方が活気の無い店より入りやすいのは周知の事実ですね。
以上の理由から現代の販売店には動待機の方が向いていると言えるでしょう。