接客以外の時間も見られている
接客業ではどんなところでも”笑顔”について厳しく言われます。「お客様には笑顔で接しよう」「歯を見せて笑え」「ステキな笑顔が印象を良くする」と。いや実際にそうなのはもちろんわかりますし、笑顔の大切さは私も常々感じています。
ですが、これが接客をしている時だけの話になっていることが本当に多いのです。
お客様を接客している最中、ステキな笑顔で対応している販売員は見ていてすごく気持ちが良いものです。そりゃあ不愛想な顔をされているよりは楽しそうにされている方が誰だっていいですよね。
では、接客が終わった後や待機時間ではどうでしょうか?
本当にふとした時、例えばどこかの店の外を歩きながら店内に目をやった時などに販売員の顔を見るとわかります。何かの作業をしていたり、ぼーっと立っていたりする販売員の顔はだいたい”無表情”です。下手をすると怒っているのかな?とでも思うくらいに険しい顔をしている販売員も珍しくありません。こんな顔を外から見てしまったお客様はどう感じるでしょうか。たとえ実際の接客ではステキな笑顔で接してくれたとしても、その表情は頭の中に残ります。結果的に、無理して接客をしているように感じられても仕方ありません。
こうならないためにも販売員は”微笑顔”を身につけるべきです。
笑顔にも種類がある
一様に笑顔と言っても、種類があります。呼び名がどうなのかはわかりませんが、お客様に接するときの笑顔と普段の作業をしている時の笑顔は全くの別物です。誰と話しているわけでもないのに、全力のスマイルだとちょっと気持ち悪いですからね(笑)
私は”微笑顔”と勝手に呼んでいますが、要はほんの少しだけ口角を上げておくことです。口角とはお口の両側の端の部分。胃が悪くなるとちょっと切れて痛くなるところです。一人で作業をしていたり、待機している時などは、口角をほんの少しだけ意識して上げておきます。
「たったそれだけ?」と思うかもしれませんが、試しに鏡で見てみてください。何も意識していない表情と少しだけ口角を上げた表情とでは印象が全く異なります。少しの差ですごく柔らかい印象になるのです。これはお客様からすると余計に強く感じます。そうなると、『声をかけやすくなる』ということに繋がってくるのです。自分が外で誰かに道を尋ねようと思った時に、怒ったような顔の人と優しそうな顔の人だったら絶対後者に道を聞きますよね。それと一緒で、ほんの少しの印象の差が接客販売においては決定的な違いを生むのです。
”微笑顔”を身につけると、ただ作業をしている間でもお客様に良い印象を与えることができます。是非実践してみてください。
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