逆向きに渡されるカード
買い物に行って、クレジットカードで支払いをすることがあります。
そこでクレジットカードを逆向きで渡されることが、いまだによくあります。(逆とは文字が逆向きになっている方向ということです。)
クレジットカードに限らず、ポイントカードやら何やらを店員さんに渡すことは多いですが、これらも同じように逆向きに渡されたり、片手で渡されることが少なくありません。
さて、この話を読んで、「今さらそんな話か」と思った方。
正直言います。
その考えが浮かんだ方は、かなり危険です。
何が問題なのか?
接客で、お客様からカード類をお預かりしてお返しする際は、お客様から見て文字が読める方向でお渡しするのが当たり前とされています。
お客様主観でモノを見るという話ですね。
子供でもハサミを相手に渡すときに、刃をむけてはいけないということくらいは知っています。
今でこそ、気にする人はあまり多くありませんが、これは販売の世界に限らず、本当に”当たり前”とされていることで、お客様によっては、こんなことすらできなければ呆れられるレベルのものと言えます。
ですが、現実はそんなことをやってしまう販売員は、まだまだ沢山いるんですね。
でも皆さんは、こんな簡単なことくらい知っていることでしょう。
だから「今さらそんな話をされてもねぇ」と思うかもしれません。
違いますよ。
私が言いたいのは、今これを読んでいるあなたの店の従業員全員が本当にやれていますか?ということです。
当たり前のことほど…
簡単なこと・当たり前のことは、本当に当たり前すぎて、できている人からすると気にもなりません。
自分自身は、自然にできているからです。
そうなると何が起きてくるのか。
新人や後輩に言わなくなってしまうのです。
正確には、『言い忘れている』と言ったほうがいいかもしれません。
自分にとって当たり前すぎると、自然と周りの人間も勝手にできているものだと錯覚してしまいます。
私がカードを逆向きに渡された店もそうでしょう。カードを逆向きに渡した人は店の中でも若手のようでした。
他にもベテランぽい人はいるのですが、おそらく、その人たちなら逆向きに渡すことはなかったはずです。
言われなくてもやれている人は、自分ができているがために、その若手社員ができていないことに気づけていないことがあります。
当たり前にできることなので、そういう部分に意識がいかず、注視することがないからです。
そうすると知らないところで、こういったミスが起きます。
大げさかもしれませんが、結果として店全体のイメージがダウンしてしまいます。
これってかなりの損ですよね。
結論を言うと、これもまた、主観が自分になってしまっているから起きること。
自分にとっては当たり前、自分は知らぬ間にできている。ですが、周りの知らないところに、できていない人は意外と潜んでいます。
カードを渡す向きだけの話ではありません。
できていて当たり前、基本と呼ばれることほど、意外とできていない人がいたりするんです。
ですから、もう一度、自分が普段から当たり前にやっていることを整理してみてください。
・お金の預かり方、渡し方
・ペンの渡し方
・使っているペン
・商品の持ち方、整理の仕方
・掃除の仕方
などなど。
いろんな部分で、当たり前だと思っていることを整理したら、それらを店の従業員全員がきっちりやれているかどうかを確認してみましょう。
特に、教育を担当するような方や、マネージャーの方は、注意が必要です。
できる人ほど気づけないで、そのままにしてしまっていたりしますから。