「苦手」と「怖い」は別物。接客ロープレで悩む前に

怖い

こんにちは、kocoriの坂本りゅういちです。

接客ロールプレイング関係の話の中で、たまにこんな話を耳にすることがあります。

「私、ロープレが怖いです」

これはいけません。

「ロープレが苦手」ならまだしも、「ロープレが怖い」となってくると、話が変わってきます。この言葉が出てきて放置していたら、大変なことになります。

今回は、接客ロープレに関して、「苦手」と「怖い」という2つの感覚についてお伝えしておこうと思います。

「苦手」と「怖い」は別物!

接客ロープレが「苦手」という声は、普段の研修でもよく聞きます。

私はぶっちゃけた話、接客ロールプレイングが大好きだ!という人がそうそういるものではないと思っているので、「苦手です」という人はウェルカムです。

苦手な人に対しては、その苦手を克服するための考え方や向き合い方についてお伝えさせていただきますし、逆を言えば、その苦手の原因を克服できれば、トレーニング効果として大きなものが得られる場合もたくさんあります。

(その辺りは、こちらの記事にも書いています→接客ロールプレイングが嫌い…そんな人でもやる理由がわかればきっと効果的に活用できます!

問題は、接客ロープレに対して、「怖い」という感情を持ってしまっている人です。

「ロープレをやることが怖い」という感情が生まれてしまっていると、それはもう「苦手」という段階を超えてしまっています。

「苦手」というのは、ネガティブな感情ではありますが、まだ、

「やり方がわかれば何とかできる」

「やってやれなくはない状態」

であるとも言えます。

程度の差はもちろんありますが、自分にとっては「得意ではないものである」というだけの状態でもあるので、やり方さえうまくやれば、効果が見込めるわけです。

ですが、「怖い」という感情の場合はそう簡単ではありません。

「怖い=恐怖」とも置き換えることができますが、この状態はもう、

「聞くのも見るのも嫌だ」

「近づくだけで気持ちが悪くなる」

という状態に近いでしょう。お化けが怖くて仕方ないという人に、無理やりお化け屋敷に入らせるようなものです。そんなことをしても、泣いてその場から一歩も動けないまま、下手をすればパニックになってしまうかもしれません。

この状態のままロープレを繰り返してしまうと、本人にとってもやる側の教育者にとっても、決して良くない状態に陥りがちです。

こんな状態で、いくらトレーニングのためとは言え、接客ロープレを強行するのは、私は絶対に勧めません。

「怖い」人は素直に「怖い」と伝えよう

もし接客ロールプレイングに対して、「苦手だな」ではなく、「怖くて仕方ない」という感情を持っている人がいるなら、それはもう素直に相手(ほとんどの場合は上長でしょう)に伝えてください。

「私はロープレが怖いです」と伝えることがまず第一歩です。

ロープレをやろうとしている相手(上長や先輩)は、ほとんどの場合、「怖い」ということではなく、「ただ苦手なだけ」という認識をしています。

これでは、お互いの認識にズレが起きていて、恐怖のせいでうまくできないことも、「やる気がないからだ」と思われかねません。

でもそれはちょっと違いますよね?

「怖い」という時は素直に「怖い」と伝えること。

相手も「お化けが怖くて仕方ない」という人を無理やりお化け屋敷に入れるようなことはしないでしょうから、きちんと伝えることで配慮をしてもらえる可能性は高くなります。

私も「ロープレが怖いです」と言われれば、「じゃあロープレじゃない方法でトレーニングしましょうか」という話もできます。

真っ当な相手ならそれである程度理解をしてくれるはずです。

それでもダメな場合は?

もし「怖い」と伝えても相手が聞き入れてくれないという場合はどうすれば良いのでしょうか。

こういう場合は、相手に対して、『悩み相談』という形で提言をすることが一つの解決策になるかもしれません。

例えば、ロープレをする度にダメ出しをされてしまって、それが怖くて仕方ないという場合。

そういう時は、ロープレをする相手(上長や先輩など)に、悩み相談という形で話を持ちかけます。

「悩みがあるんですけど、聞いてもらえますか。ロープレをする時にどうしても緊張で足が震えてしまうんです。できない時に修正点を教えてもらうのですが、その時も緊張で汗だくになってしまって、よく聞き取れていません。これってどうしたら改善できますか?」

というような感じでしょうか。

「私はこういう状態だから無理です!」となってしまうと、相手へのダメ出しに近くなりかねないので、反発を食らう恐れがあります。それよりも、悩み相談という形を取れば、相手も「そういう状態だったのか。やり方を変えた方が良いかもしれないな」と気づきやすくなるでしょう。

また、それでも相手が聞き入れてくれない場合は、自分のやり方や感覚を変えることも必要かもしれません。

事前にある程度想定をして対策を立てておいたり、そのロープレの時間は自分を別の何かに置き換えて(役者さんの役作りに近いかもしれませんが)向き合ってみるなどです。

本来、そんな状態でやること自体がロープレの本質から外れてしまっていることなので、できる限りそうならないようにしなければいけませんが、どうしても相手が聞いてくれない場合は、ということです。

教育者は「怖い」と思わせたらアウト

それ以前に、教育者側の人がこの点についてもっと考えておかなければいけません。

はっきり言いますが、ロープレでトレーニングをさせようという側が、その相手スタッフに「ロープレ、怖い」と思わせてしまっていたとしたら、もうダメなんです。

それはロープレをうまく使えているのではなく、意味のないロープレを無駄に強制させているだけ。時間の無駄でもあり、人材の無駄でもあります。

ですから、教育者(上司や先輩)は、ちゃんとしたやり方を知っておかなければいけません。

往々にして、スタッフに「怖い」と思わせてしまうようなロープレをしている人は、ロープレのやり方を知らないのです。

接客をさせて、ダメ出しをすれば勝手に成長するとでも思っているのかもしれませんが、そんな旧態依然の接客ロープレを繰り返す人には、私は怒りすら覚えてしまいます。

接客ロープレはそんなに簡単なものではなく、適当にやるものでもありません。

ちゃんとやり方を知った上で活用するべきなのです。

やり方については、

”接客ロールプレイング”をやる意味は本当にあるのか!?実はロープレにはやり方があった!や【質の高い『ふりかえり』】3つの条件を活用して、販売力をアップしよう!などにも掲載していますし、私の書籍「買った後を想像させれば、誰でもこんなに売れる!」ではさらに詳しく書いていますので、ぜひ参考にしてみてください。

とにかく、接客ロープレをやっていて「怖い」という感情が出てきた時には注意をしておきましょう。この感情は扱い方を間違えると、「もう辞めたい」と人材を失う恐れもあります。本当に注意が必要です。


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ABOUTこの記事をかいた人

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接客販売トレーニング&コンサルティング事務所kocori(ここり)代表。 SC接客マイスター1級。 アパレル・時計・靴・リラクゼーション業界など、様々な販売を経験し、売上日本一など数々の実績を残す。kocori設立後は、企業研修・コンサルティング、講演などを中心に活動している。