アパレル業界をはじめとした、接客販売業界を目指す学生たちに今やっておいてもらいたいこと

「コロナだから」だけが理由ではないですよ

こんにちは、kocoriの坂本りゅういちです。

昨今のコロナ禍で、社会全体に多くの影響が出ています。

その影響は、ビジネスの世界だけではなくて、学校、そして学生たちにも広がっています。

私はたまたま、原宿にある某ファッション専門学校で接客販売の授業を持っているのですが、そこで関わる生徒たちもまた、甚大な影響を受けています。

学校はすでに再開してしばらく経ちますが、まだまだ就職難は続いています。記事を書いている2020年9月初旬現在で、就職が決まっている生徒はほとんどいません。例年であれば、この時期に就職が決まっていない生徒は少ないわけですが、今年は決まっている生徒の方が珍しいくらいです。事実、アパレル業界の求人数は、これまでに類を見ないほど数を減らしています。

専門学校というのは、普通、2年から3年くらいの就学期間しかなく、その間で就職先を決めることになります。多くは、1年生の終わり頃から動き出して、本来であれば早い人なら、ゴールデンウィークを迎える時期には、就職先が決まっている生徒もいます。

ですが、こんな状態。

加速度的に就職氷河期に陥っている今の状況で、コロナの収束を待っていたら、もう手遅れになってしまうわけですね。

何とかしたいと思っている学生は多いでしょうが、外にも出づらい今の状態ではどうしようもありません。

でも、そんな今だからこそやってもらいたいことがあります。本気で就職して業界で活躍したいと思うなら、できれば1年生の最初のうちからやっておきたいことです。

「コロナ禍の今だから」だけではありませんよ。どんな時代でもやっておきたいことです。

自分の将来を良いものにするために、今できることに取り組んでいきましょう。

今すぐやっておきたい「情報発信」

今だからこそ、アパレル業界をはじめとした接客販売の世界を目指す学生の方々にやっておいてもらいたいこと。

それは何かと言いますと、「情報発信」です。

学生だから出せる情報を発信するということ。これに尽きます。

専門学校生だけではなく、大学生なども含めた学生たちを見ていて常々思うことですが、学生というのは、就職活動を受動的に行なっているように見えます。

決して揶揄するようなことを言いたいわけではなく、就職活動のシステム自体がそうなっていることが、その主な原因でしょう。

例えば、エントリーシートです。

就職活動中は、企業にエントリーシート(ES)の提出を求められることが多いですよね。

書類選考のための課題のようなものですが、履歴書とは違い、学生たちの人柄を知るために、より深い設問などがある場合もあります。

「長所」や「短所」を書いてくださいという場合もありますし、アパレル業界のESの場合は、スタイリング写真(全身コーディネート写真)の提出をいくつか求められることもあります。

つまり、企業から求められた情報を、学生が提出して選考されるというシステムなのです。『企業→学生→企業』という構造になっています。

昔からの慣習になっていることなので、いますぐこれをどうこうすることは難しいでしょうが、このシステムにより、学生は常に、自分から情報を提供することはなく、企業から何かを求められるのを待つことになります。

でも企業目線で考えてみてください。

企業の人事採用担当者は、エントリーシートや履歴書や面接により、何がしたいのか?

それは、多くの学生たちが存在する中で、「その学生がどんな人間なのかを判断する材料が他にない」からです。

何万人と存在している学生のうち、自社に応募してくる数十人〜数百人という数の学生。多い企業であれば、数千人にのぼる数の学生がいる中で、その学生がどんな人間なのかがすぐにわかるような情報がないからこそ、わざわざ採用のためにエントリーシートなどの提出を求めるしか、学生のことを知る術がありません。(面接や履歴書も含め)

だったら最初から、そんなことをしなくても、企業が「この学生良いな」「うちに欲しいな」と思ってもらえるようにしておけば良いのです。

そのために必要なのが情報発信だということですね。

どんな情報をどのように発信するのか?

では、どんな情報を、どのように発信すれば良いのでしょうか?

先ほども書いたように、学生だから出せる情報を発信するのがベターです。

その情報の中身についてですが、これはやはり、その学生の人間性やこれまでの努力が見られる部分、そして何より、企業にとって有用な人材だと感じてもらえる情報だと言えます。

「こういう活動をしていた学生なら、うちの会社でも活躍してもらえそうだ」と思ってもらえさえすれば、人事もすぐに動きたくなるというものです。

例えばですが、アパレル専門学校では、いろんな授業が存在しています。

学校によりけりですが、服を作る方法(服の作り方やデザイン、パターンなど)を学ぶこともありますし、販売の方法(接客の仕方など)、MDに関すること(VMDやマーケティング全般なども)を学ぶこともあります。

これらについて、「こういう授業を受けて、こういう学びを受けました」ということを発信するのは、シンプルに誰でもできる情報です。

これらの情報があれば、その学生が具体的にどんなことを学んでいる(学んできた)のかが企業もわかりやすくなります。

また、アルバイトでアパレル販売員をやっているという人も少なくはありません。

それなら、「アルバイト先でこういう接客をして喜んでもらえた」とか「接客についてこう考えているけど、まだまだ答えが出ない」といった内容でも良いでしょう。

こうした情報は、企業から見ると「この学生は接客についてこう考えているんだな」「接客を通して仕事を楽しもうとしているんだな」といったことが見て取れる情報となります。

ここで大事なのは、自己の考えがあることです。

その学生が何をどう捉えて、どのように考えているのか?企業はこれを知りたがります。

ただ単に「こういうことを学びました」というだけの情報だと、その学校のカリキュラムを知ればいいだけの話なので、学生に聞くよりも、その学校に問い合わせたり、資料を見る方が確実で早いでしょう。

しかしそこに、学生自身の考えが乗ってくると話が変わります

「こういうことを学びました」という情報に加えて、「だから私はこう感じました」「だから私はこういう風に行動してみました」など、その学生自身の人となりが感じられるような情報がセットになっていることで、企業からは重宝される情報となるのです。

「何を?」よりも「なぜ?」を重視するということですね。

どうやって発信すればいい?

上記のような、企業がその学生の人間性や考え方について判断できるような情報を発信していく。

そうすることができれば、企業側から目に留めてくれることもありますし、面接の時や、ES、履歴書を書く際などに、「こういう情報発信をしています」と一言で言えるので、余計な説明をしなくても、企業が一目置いてくれる可能性も高まってきます。

まともな企業であればあるほど、そうした動きをしている学生への見る目は良くなっていき、就職につながりやすくなります。

では、次に考えるべきは何かといえば、「どうやって発信するか?」という点です。

これに関しては、決まった発信の方法などはありません。

今の時代、情報発信をしようと思えば、いくらでも手段はあります。

最もシンプルにすぐにやれるとしたら、SNSでしょう。

InstagramやTwitterなどのSNSは、誰でも簡単に発信することができますね。ただSNSに関しては、誰でも簡単に発信できるからこそ、若干注意が必要です。

プライベートな情報(友人と遊んでいる様子)などは、企業からすれば、あまり価値の高い情報とは言えません。人となりを知るという点では良いかも知れませんが、学生の考えを知るということにはなりにくいのです。(むしろ、そこでどんな付き合いをしているかで採用を判断する場合もあり)

インスタグラムでどんな世界観を表現しているかで、特にアパレル系の場合は判断するということもありますが、いずれにしても、考え(思考)を乗せるという点では、文章にあまり向いていないSNSを使うというのは得策とは言えないでしょう。

だからダメと言うことではなくて、SNSを使うなら、目的が変わると思って下さい。ここでフォロワーをたくさん持っていたりすれば、それは企業側にメリットのあることなので、そっちで頑張りましょうということです。

他に考えを乗せるという点で向いている情報発信メディアは何かを考えると、いくつかの選択肢があります。

  1. ブログ(WordPressなどでオリジナルで製作、またはアメブロなど)
  2. 学校のメディア(HPや、学校のブログなど)
  3. メールマガジン
  4. note

これらがすぐに思いつくはずです。

1.ブログ

ブログはやりようによって、幾つもの方法があります。このブログのように、ワードプレスというシステムを使ってオリジナルで製作しても良いですが、これはまた別の知識が必要になるので、すぐにできるかどうかは何とも言えません。(ドメイン取得やサーバーレンタルなど、多少のコストもかかります) 逆を言えば、そこまでできていたら、めちゃくちゃ有望な人材なんですけどね。

アメブロなどのブログという手段もありますが、アメブロなどは企業のPCからは見れない設定になっている場合も少なくないですし、どうしても軽く見られてしまうというデメリットもあります。(芸能人などのブログが中心なので)情報発信を主体としたメディアとして向いているとは言いにくいです。

2.学校のメディア

学校が持っているメディアを使って発信する方法もあります。

ブログやホームページなどがそれらに当たりますが、これは、使える範囲が限られてきますね。学校単位の話になってくるので、あまり自由に発信がしにくいという点でもデメリットがあるので、しっかり交渉しないと難しいでしょう。

ちなみに私が講義をしている学校では、私がオリジナルの情報発信サイトを作成して、オリジナルのブログを使って学生に情報発信をしてもらい始めました。学校のメディアにも当てはまりますが、あえて名前を出していないので、どちらかというと、1に当てはまる感じです。

3.メールマガジン

メールマガジンを使うという方法もあります。メルマガ配信システムなどには、まぐまぐのような無料で使えるものもありますし、情報量を文章で増やせるので配信自体はしやすいでしょう。

ただ、メールマガジンは今回の発信内容に照らし合わせると、少し趣旨がずれるようにも感じます。

何かはっきりしたテーマがない限りは難しいと言えます。

4.note

個人的に最も活用しやすいと思うのが、noteです。

note(サイトへ移行します)

内容としてはブログに近いやり方ですが、無料で発信することができますし、文章をしっかり書くこともでき、活内容も自由にできます。

内容によっては有料の記事にしてしまって、ロイヤリティを上げるということもできます。クリエイトな記事を書くことにも向いているので、個人的には非常にお勧めできるメディアではないでしょうか。

学生→企業へ

上記のような情報発信メディアを使って、自身の考えを乗せて発信をしておく。

情報発信というのは、一朝一夕でできるものではありませんが、学生でも早いうちからやり続けておくことで、文章力や理解力もアップしますし、いざ就職活動が始まった時には、「以前からこんなことやっています」と一言伝えるだけで、他の学生と圧倒的な差をつけられる武器になります。

途中にも書きましたが、「企業→学生」のように、企業に求められて初めて行動をしていては、他の競合する学生たちの中で抜きん出ることは非常に難しいです。

ですが、情報発信を普段から行っておき、「学生→企業」のように、企業に見つけてもらえる状態にしておく、企業が見てすぐに「この学生は気になる」と思ってもらえる状態にしておく。受動的ではなく、能動的に自ら動く。

そうしておくだけで、就職活動でもスタートラインが変わってきます。同じ立ち位置からスタートするのではなく、事前の情報発信があると、ずいぶん先からスタートすることができるのです。

おそらくこの長い記事をここまでちゃんと読んでくれた学生の方なら、この意味がわかってもらえるのではないでしょうか。

自分にあったメディアで良いので、特に1年生は今すぐにでも情報発信を始めていきましょう。

「どんな情報をどう発信したら良いの?」ともっと詳しく聞きたいという方は、ぜひこちらの問い合わせ先までご連絡ください。未来の販売業界を担ってくれる学生さんのためなら、喜んでお答えします。


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ABOUTこの記事をかいた人

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接客販売トレーニング&コンサルティング事務所kocori(ここり)代表。 SC接客マイスター1級。 アパレル・時計・靴・リラクゼーション業界など、様々な販売を経験し、売上日本一など数々の実績を残す。kocori設立後は、企業研修・コンサルティング、講演などを中心に活動している。