(店舗外観はこんな雰囲気。1F部分がGREEje)
『ウチの旦那なんて…』が辛かった
もともとアパレル販売員をはじめたのは福岡。気になるのは、長年人口も多くファッション文化が盛んな福岡に滞在されていたのに、なぜ佐賀でショップをオープンさせようと思われたのでしょうか?そこにはこんな想いがありました。
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坂:なぜ佐賀という土地でセレクトショップを開こうと思ったのですか?
栗:実は、自分でショップをやろうと考え出したときに結婚して、その後、子供が生まれてお父さんになったんです。
当時は、福岡から転勤してきて佐賀の大型ショッピングモール内のショップで働いていたのですが、そこに買い物に来てくれる代理購買やプレゼント目的の女性のお客様がいました。
その方々の買い物の第一声が『どうせウチの旦那(彼氏)なんて』というものだったんです。
佐賀の人たちは社交辞令でそう言っている部分もあると思いますが、ほとんどの人は本音が出ている気がしました。それがたまらなく辛かったんですね。頑張っているお父さんや彼氏さんたちがほとんどで、それを否定するつもりは全くありませんが、もっと奥さんや子供たちからリスペクトされる旦那さんやお父さんであってほしいと思いました。自分が旦那さんでありお父さんである状況だったので、この状況を最大限活かすのは自分しかいないと感じたんです。
坂:佐賀の人たちの旦那さん像、お父さん像を変えたかったんですね?
栗:そうですね。だけど当時は『お兄さん若いから』『そのうち娘に言われるから』とどんなに説明しても響きませんでした。けれど、そんなことは百も承知で、そう思われないようにするのは旦那さんであり奥さんだと思うんです。子供がそう思ってしまうのは環境がそうさせてしまっているだけだと。だから自分が行動していくことで、そう感じてもらえる人がひとりでも増えていってくれればいいなと思っています。
それと…
坂:他にも何か理由が?
栗:これは普段あまり人には話さないんですけど…。
僕は夫婦の関係が円満ならば、子供はのびのび育つと思っているんです。そして子供たちがのびのび育てばいじめが無くなるとも。そんないじめが無い素敵な街で子供に育ってほしいと思ったんですね。
佐賀という人口が限られている街で、県民性もあるでしょうが、それでも自分が生まれ育った街に貢献できることって何だろうと考えると、内側から少しずつそう考えて行動している人がいるんだよ、と広めていくことだと思いました。その使命のための手段として店を出しています。無理かどうかなんてやってみないとわからなくて、他人にどうこう言っているよりまずは自分がやればいい。それを見て、『自分もやろう』と思ってくれる人がいればいいなと思っています。
(そんな栗山さんのinstagramには、娘さんとのこんなオフショットも)
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確固たる素晴らしい想いでショップを運営されている栗山さんに、今後はどんな情報発信をしていきたいかを伺いました。
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坂:今後はどんな情報を発信していきたいですか?
栗:僕の目的であるかっこいいお父さん像のために、パパコーデ(パパのコーディネート)の発信は続けていきます。ひとりの男性ですから、オンもオフもあって、今はオフに力を入れていますが、いずれはオンの部分も力をかけたいです。
instagramはアカウントが2つあって、店と個人で分けています。店のアカウントは基本的に商品の説明がメイン。個人のアカウントは、WEARやパパコーデとして見てくれている人が多いから、そこから店へのリンクを貼って興味を持った人に見てもらっている感じです。その方がお客様もより具体的に絞れるので。
坂:お忙しい中、本当に貴重なお話しありがとうございました!
栗:ありがとうございました。
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ひと言でSNSを使った情報発信と言っても、実によく考えられている様子が伝わってきたインタビューでした。ぜひ皆さまも参考にされてみてください。
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・SHOP INFO
メンズセレクトショップ『GREEje…(グリージェ)』
佐賀県佐賀市八幡小路2-13 1F
TEL 0952-22-4666
instagram⇒(shop)https://www.instagram.com/greeje_man/?hl=ja
(栗山さんご本人)https://www.instagram.com/kurisukeman5/?hl=ja