
こんにちは、坂本りゅういちです。
今日の内容は何気なく使っているワンフレーズについての考察です。
こう言われた時って、困ることの方が多くないですか?
割と親切な方に言われることが多いフレーズだとは思うのですが、「何でも」と言われても何を言えば良いかがわからなくなるのです。
答える幅が広いと答えにくくなるという現象が起こります。
お客様のためにと思ってせっかく伝えているはずの言葉なのに、当のお客様は逆に答えにくくなる。
そんな言葉を多用してはいないでしょうか?
「困ったら何でも言ってくださいね」
「何かあればいつでもおっしゃってください」
「何でも遠慮なく聞いてください」
お客様相手ばかりではなくて、新人スタッフ教育などでも同じように言ってしまうと、相手は答えに窮することが増えます。
これはいわゆるオープンクエスチョンと呼ばれるものです。
オープンクエスチョンとクローズドクエスチョンというものがあり、オープンは答えの幅が広いもの、クローズドは二者択一のような答えの幅が限られるものを指します。
オープンクエスチョンも使いようによっては、とても効果的です。
たとえば、答えが否定的なものになりそうな時には(「いいえ」になる)、あえてオープンで聞く方が会話が寸断されにくいといった効果もありますね。
ですが、「何をお探しですか?」に代表されるように、答える対象がまだ曖昧な時などに使ってしまうと、とても答えにくくなってしまう。
そういう場合はクローズドで聞くと答えを引き出しやすいとされます。
「何でも言ってくださいね」は典型的なオープンクエスチョンですが、まだ答えが曖昧な時や必要性の薄い時に使ってしまうと、あまり効果はありません。
一方で、このフレーズを使う時は挨拶替わりに言うことが多いかもしれませんね。
お客様の入店後すぐに言うなどの挨拶替わりの使い方であれば、親切な感じを出すことはできます。
でも本当に何でも聞いてほしいなと思う場面で使うのであれば、具体例を出すようにしてみましょう。
「何でも聞いてください」の『何でも』の具体例を出しておくのです。
「サイズについてご不明点があれば、聞いてくださいね」
「使い方がわかりにくいかもしれないので、気になることがあればご遠慮なくお尋ねください」
こうして、何について尋ねれば良いかがわかっていると、お客様の中に質問をする時のイメージが生まれます。すると疑問が浮かんだ瞬間に、『スタッフに尋ねる』という選択肢が生まれやすくなるのです。
この話は、接客中の質問に関しても応用が効きます。答えやすい質問をするためにも、日頃から意識をしておきましょう。
1)お客様にオープンクエスチョンで尋ねることの多い質問には、どんな質問がありますか?
2)その質問を具体例を挙げて尋ねるとすると、どんな質問にできますか?
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