新入社員が今の時期に覚えておきたい「答えてもらうための質問」について

こんにちは、坂本りゅういちです。

ゴールデンウィークが終わって、各商業施設ではロープレコンテストの準備が早々と始まっています。地域によって時期は異なりますが、すでに館内のエントリーを締め切っているところもあるくらいです。

僕も審査員の仕事があるので、またこの時期が来るなぁと焦る気持ちと楽しみな気持ちが入り混じっています。

さて、コンテストの研修などをしているとよく聞かれることがあります。

「どうしたら緊張しないでいられますか?」

という質問です。

この質問はこれまで数えきれないほど聞かれてきた質問でして、僕もなるべくご本人のためになるように答えたい気持ちがあります。

しかし、質問をしてくれるのありがたいのですが、どうにも答えようのないことも少なくありません。

そういう時は大体、「どうしたら緊張しないでいられますか?」としか聞かれない時です。

僕からすると、そのご本人がどのように緊張してしまうのかもわかりませんし、これまでにどんな風に取り組んできたかもわかりません。僕なりの緊張のほぐし方のようなものは一応ありはするものの、同じようにそれが当てはまるわけでもないでしょう。

だからその人に合った答えをとは思いはしますが、初めてお会いするその人に合った方法が何かまではわからない。

要は、答えようがあまり無いのですね。

そこで僕なりに「こうすると良い」と伝えるものの、やっぱりなんだか納得されないこともあります。というか、すでにもうやっていたりすることもあるわけです。

その都度「何だか申し訳ないな」と思うことが多いのですが、一方でとても具体的に答えやすい人も中にはいらっしゃいます。

そういう場合は、

「これまでにこういうことをしてきた」
「こんな場面で緊張してしまう」
「自分はこういう性格で」

など、ご自分の情報をあらかじめ教えてくれた上で聞いてくれます。

事前情報としてその人のことがわかると、僕も非常に答えやすくより具体的なことが伝えられもするのです。

今年の新卒入社の方などは、すでに入社して1ヶ月以上が経ち、ある程度仕事を覚えてきた頃でしょう。

でも、まだまだ先輩や上司に尋ねながら仕事の仕方を覚える時期でもあります。

最初はただ教わったことをそのままやれば良かったかもしれませんが、ある程度経ってくると今度は自分のやり方や個性も含めて接客に向き合う必要が出てきますよね。

そんな折に「どうしたらいいですか?」と尋ねる時には、今回の話を思い出してみて欲しいのです。

いくら聞いても納得のいくような答えを返してもらえないだとか、思っていたのと何か違うという時。それはもしかすると、相手にとって答えにくい尋ね方をしている可能性もあります。

「私はどうしたらいいですか?」と聞かれても、その”私”が何を考えて、どのようにやっているのかもわからないと、相手も答えようが無くなっていきます。

もちろん対話ができれば、相手から「普段はどうしてるの?」と聞いてくれるかもしれません。

でもそれって相手のスキルや感覚によるものですから、自分ではコントロールが効かないことでもあります。

これを相手頼みにしていると、万が一相手のスキルが足りていなければいつまで経っても思うような答えが望めないままです。

だったら最初から自分で、相手が答えやすいように聞いていけばより早く答えにたどり着けます。

何より、聞き方を考えることで自分の質問力も上がりますから、ぜひとも意識してみてください。

今日の質問&トレーニングです

1)今、先輩や上司や部下などに聞きたいことを1つ挙げるとしたら、どんなことですか?

2)その質問を相手が最も答えやすいように尋ねるとしたら、どのような質問をしますか?

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ABOUTこの記事をかいた人

接客販売トレーニング&コンサルティング事務所kocori(ここり)代表。 SC接客マイスター1級。 アパレル・時計・靴・リラクゼーション業界など、様々な販売を経験し、売上日本一など数々の実績を残す。kocori設立後は、企業研修・コンサルティング、講演などを中心に活動している。