新人販売員向け/客単価を上げるための方法を学び始めよう

 

こんにちは、坂本りゅういちです。

新卒入社の方は、もうそろそろ入社して2ヶ月近くが経とうとしているはずです。人によっては、すでにある程度の仕事を覚えて店頭で活躍しておられる頃ではないでしょうか。

さて、店頭での接客に慣れてくると、やはりどうしても売上を上げなければならなくなってきます。

ノルマのようなものは昨今はあまり聞くこともありませんが、個人や店舗の予算はありますから、予算達成のために売上を獲得していく必要がありますよね。

新入社員でもその役目は当然あって、先輩・上司と比べれば低めに設定をされるとは思いますが、ボーッとしていて達成できるものでもありません。

だからちゃんと考えていかなければならないと理解しているはずです。

この売上の方程式は、至極シンプルな式で成り立ちます。

売上=客数×客単価

ですね。

客数(買上客数)を増やすか、客単価(平均客単価)を上げるか。
この2択のどちらか、またはその双方を上げることで売上実績も伸びていきます。

そこでそろそろ考えてみてほしいのが、客単価アップについてです。

買上客数アップも重要ですが、今回は客単価をどうやって上げるかについて考えていきましょう。客単価アップができるようになると、必然的に買上客数も上がっていくことが多いからです。

ということで、ここから何回かに分けて客単価アップについて書いていきます。(相変わらず前置きが長い)

客単価アップについては、大きく2通りの方法があります。

① 1点単価を上げる

② 複数点販売を狙う

1は文字通り、1つの商品の単価をアップしていくことですね。

簡単に言えば、より値段の高い商品を販売できるようにしていくことです。

ただ1点単価を上げるというのは、業種業態によってできる/できないが大きく分かれます。商品として存在している限りは、単価の低い商品でも売っていくべきですから、高い商品ばかりにシフトするのも難しい。

また、お客様のニーズと値段が必ずしも一致するわけではないので、値段が安い方がニーズに合うという場合も少なくありません。

なので、1点単価を上げることに意識を向けすぎない方が良い店もたくさんあるわけです。

とすると、やはり考えておきたいのは2の複数点販売を狙うことでしょう。

1人当たりのお客様に1点の商品を買ってもらうよりも、2点やそれ以上の商品を買ってもらえる方が、当然客単価は上がっていきます。

ですから、より多くの商品を買ってもらえるような(欲しくなるような)接客ができるに越したことはありません。

では、どうすればより多くの商品を購入してもらえるのか?

ここで考えておきたいのは、商品提案です。お客様にきっちりと、1点ではなく複数の商品を提案していくことですね。

このための手法はいくつもありますが、まずとても大事なことがあります。

『提案することを恐れないこと』です。

実は複数点販売があまりできない人のぶち当たる壁として大きいのが、ここだったりします。お客様に複数商品を提案することを恐がってしまうのです。

ざっくり言うと、商品提案には勇気がいります。

お客様から「こういうものが欲しい」と言われて、その通りの商品を1つ提案するのはそう難しくはありません。

ですが、お客様からは何も言われていない、もしくはすでにこの商品を買おうかなと決めているようなお客様に対しては、途端に他の提案をするのが難しくなる。

なぜなら、どうしても売り込みになりやすいからです。

お客様もそうですが、販売員自身も売り込みたくはありません。そうすると嫌われるのではないか、お客様に敬遠されるのではないかと考えてしまいます。

ここで勇気を出して提案ができるかどうかが、実はかなり大きいんですね。

「他にもこういうものもありますよ」

「せっかくならこちらの商品もご覧になっていかれませんか」

等、言葉自体はその時々で変わるものの、複数点を買ってもらう(興味を持ってもらう)ための提案ができないと、お客様からのアクションを待つだけになります。

そうなると、お客様が自ら別の商品を見てくれれば複数点買ってもらえる可能性も出てきますが、そうでなければまず1点だけで終わります。

そのため、販売員側からのアクションとして複数点を提案していく必要があるのです。

この勇気を持てるかどうかが、複数点販売では鍵になります。

場合によっては、最初から「どうせ複数は買わないだろう」と諦めている人もたまにいますが、それだといつまで経っても客単価アップは難しいままです。

この勇気を持つためにどうすれば良いかは人によって違いますが、次回はこれについて考えていきましょう。

今日の質問&トレーニングです

1)自身の仕事において、客単価を上げる必要はありますか?あるとするなら、その理由は何ですか?

2)さらに提案をしていくためには、どのような意識を持っておかなければなりませんか?

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ABOUTこの記事をかいた人

接客販売トレーニング&コンサルティング事務所kocori(ここり)代表。 SC接客マイスター1級。 アパレル・時計・靴・リラクゼーション業界など、様々な販売を経験し、売上日本一など数々の実績を残す。kocori設立後は、企業研修・コンサルティング、講演などを中心に活動している。