においは人の印象を大きく左右する
以前にも簡単に書いたのですが、改めて詳しく書き直しておきます。
接客販売などで直接お客様と会話をするような仕事では、販売員の見た目なども重視されます。だらしない格好をしていたり、無精ひげを生やしていたり、アパレル販売員なのにダサかったりしてはお客様も買う気が起こりません。
しかし、見た目に気をとられていると全然別のところでお客様が離れていってしまうポイントがあります。
それが『におい』。
『におい』は人の印象を決めるに当たってものすごく重要な要素だと言われています。よく聞く話ですが、昔付き合っていた人と同じ香水のにおいを街中で嗅いで、その時の記憶がよみがえるということもあるそうです。(私も何となくわかります笑)まぁそれは置いておいても、それだけ印象や記憶に残るものだということです。
ですから接客販売員は『におい』に気をつけなければいけないのです。どれだけ見た目が美男美女でも、ものすごく口臭や体臭がきつかったりしたらそれだけでお客様は離れてしまいます。
そしてもっとも怖いのは、『におい』は本人にはわかりにくいものだということです。当の本人が全く知らない内にお客様が離れていくのはものすごく哀しいことですね。
どんな『におい』が危険?
自分がお客様として接客をされたときに、どんな『におい』がしたら気分が落ちますか?それがお客様にとっても同じように嫌な『におい』です。
危険度が高いものはやはり【口臭】と【体臭】。
【口臭】は相当気をつける必要があります。わかりやすいのはにんにくのにおい。お昼ご飯に餃子でも食べたのかな?と言うほどにんにくのにおいというのは残ります。前日の晩に食べたものなんかでも結構残っているんです。しかも本人はまず気づきません。
お客様は「餃子でも食べました?」なんて言ってはくれません。単純にくさいとしか思わないんです。ですから、会話をすることも苦痛で避けようとします。例えどれだけ気になる商品があっても、接客してくる人がにんにく臭かったらもうやってられません。私は販売をする前日は必ずにんにくを避けます。そのくらいいいだろうと思う人もいますが、お客様からしたら嫌なのですからしょうがないと思っています。私たちの仕事はお客様の喜びを作るためのものですから。
にんにく臭以外にも口臭は危険度が高くて、歯槽膿漏などの歯のトラブルやストレスで胃をやられているときなども口が臭うことはあります。接客をしているとよく喋りますが、口内が乾燥してくるとそれもにおいの元に。
できるだけ歯医者で治療をしてもらっておくとか、口臭対策用のミントタブレットやスプレーなどを活用していくことが重要です。定期的に歯を磨くなどもいいですね。『息さわやか~』のCMは馬鹿にできないくらい注意しないといけません。
次に【体臭】。
これから暑くなると汗のにおいなどはかなり大敵です。エアコンの効きにくい店舗などでは汗だくで接客をする人もいますが、頑張れば頑張るほど汗のにおいはひどくなっていきます。食生活の乱れなどでも体臭はきつくなったりするそうですから、そのあたりも頭に入れておいた方がいいかもしれませんね。
それとタバコ。
喫煙者は自分でわかりませんが、タバコのにおいはかなり身体や洋服に付きます。非喫煙者からするとタバコのにおいは相当に嫌なものです。嫌煙家が増えている現代ではより注意が必要になってきます。
普段から汗を拭くためのエチケットシートなどを準備したり、洋服のにおいとりのための消臭スプレーを使うのも大事です。私の場合は基本的にバッグの中か職場にそういうものは置いています。いつでも使えるようにですね。
もう一つ、特に女性に覚えておいてほしいのが『香水』です。
多少の香りならいいかもしれませんが、ものすごく香水のにおいがきつい人は敬遠されます。その人が今までいたんだろうなというレベルの残り香がするほどの香水は完全に逆効果です。たまに男性でも香水のにおいがきつい人もいますが、女性以上に嫌われますよ。節度のある使い方をしましょう。
『におい』につっこめる雰囲気を作る
巷には沢山の接客や販売に関する書籍などが出ていますが、『におい』に関して記述のある本などはほとんどありません。
それは単純に言いにくいからです。
何度も言っていますが、『におい』というのは本人はほとんど気づいていません。自分の体臭なんてわからないですよね?それはみんな同じなんです。でも他人は気になります。
これを防ぐためには、職場全体が『におい』に対して敏感になっておく必要があります。そして、もっと大事なのがみんなが言い合える雰囲気を作ること。
例えばあなたの同僚の口が臭かったりしたらどうでしょうか?直接言える人はかなり少ないはずです。だって言いにくいですし、言ったら嫌われそうですもの。
ですが、それがお客様にとっていいことでしょうか?誰も指摘しないことによってお客様は嫌な『におい』にさらされるわけです。何ならもっと哀しいことに、ものすごく接客の良い販売員なのに『におい』のせいでお客様が離れていってしまう人がいるという現実があります。
だったらやっぱりみんなが指摘しあえる雰囲気になっていればいいと思います。最初は言いにくくてもそれが当たり前になれば誰も気にはしません。言いにくければ、「私昨日最近体調悪いんだけど口臭きつくなってない?」とか自分から切り出してみるといいかもしれません。自分から切り出せば相手も楽です。
もっと言えばこのブログの記事でもみんなに見せてください。全員が同じような意識にすることが大事なのですから手段は何だっていいんです。
お客様のために、知らない内にお客様に嫌われないためにも全員で『におい』に注意してこれからの暑い時期を乗り越えていきましょう。