
こんにちは、坂本りゅういちです。
飲食店や食物販のお店での商品説明を聞く機会があります。
コンテストで審査をする時にはもちろんよく聞かせてもらいますが、日常的に買い物や食事に行く時にも、どんな商品かを教えてもらうことは少なくありません。
そんな時に店員さんは商品のことを教えてくれるのですが、お客様が買うタイプの説明と、聞くだけ聞いて別の商品になる説明との違いは明確にあるなと思います。
前者の場合は、その食べ物のおいしさを伝えてくれているのに対して、後者では、その商品の情報のみを伝えているからです。
たとえば、オムライスというメニューがあるとします。
一般的なオムライスに使われている素材は、ご飯に味付けのケチャップやデミグラスソース、玉ねぎや鶏肉、バターといったところでしょう。
「このオムライスってどんなのですか?」
ともしお客様に尋ねられた時に、お客様が聞きたいのは上記のような情報でしょうか?
「こちらはケチャップで味付けをしたライスを使ってますよ」
「シンプルな素材ですよ」
こうした説明をお客様は本当に聞きたいのか?
確かに情報として必要だとは思います。
使っている素材を知りたい人も多いですし、アレルギーやハラルといった理由で食べられないものがある可能性もありえます。
かといってこれだけを伝えていれば良いかと考えると、ほとんどの場合は違いますよね。
お客様が知りたいのは、どんな味なのか、美味しいのか。もっと言えば、「私が選んで満足できるものなのか?」といったことだと思うのです。
飲食店でも勧めるのがうまい人は、
「このオムライスはシンプルな味付けにしてますから、上にかかっているデミグラスソースがすごく引き立つんですよ」
「私も毎日オムライスを食べてますけど、全然飽きないおいしさなんですよ」
などのように、ちゃんとお客様が”食べてみたくなる情報”を追加します。だからその場で「じゃあこれください」となるのです。
この理屈は多分読者の方にもご理解いただけるのではないでしょうか。
飲食や食物販はもちろんのこと、その他の商品やサービスを説明する時も同じです。
商品の根本的な情報は、いちいち聞かなくてもお客様はわかります。その場にPOPがあったり、商品タグを見てみたり、スマホで調べればおおよその内容は把握できる。
そこに店員が説明をするとして、何を伝えなければならないかで考えると、やはりそこで働くスタッフだからこそ知っている情報です。
それは食事の味であり、スタッフとして体感してきたことであり、お客様が見ただけでは得られない情報になってきます。
ぜひそうした商品説明を意識してみて欲しいと思うのです。
1)お客様からどんな商品かを尋ねられて、普段自分ではどんな説明をしていますか?
2)その説明は食べ物で言う「おいしさ」のような情報になっていますか?
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