
こんにちは、坂本りゅういちです。
ファーストアプローチで重要なことの一つに、『いかにして離れるか』があります。お客様に声をかけてその後、どうやって離れていくか?ですね。
ファーストアプローチ(声かけ)では、どうすれば接客に入れるかを考えます。
目の前にいるお客様に声をかけ、会話をしながら商品について説明ができる状態を作っていく。声かけの目標としては確かにそうです。
しかしここに意識が向くあまりに、最初からお客様と会話をしようという状態を目指しがちになります。
でもお客様からすれば、これはむしろ困ることが多いはずです。
じっくり商品を見たいと思っているタイミングで、店員が声をかけてきて商品説明を始める。それが良いタイミングなのであれば何も問題はありませんが、そうではないタイミングでやられても邪魔になってしまいます。
だから声かけでは、お客様のタイミングを図ることがとても重要ですよね。
かといって何も声をかけていない(あいさつもしていない)状態では、不具合も出てきます。
大きくは以下の2点です。
1)お客様との精神的な距離感
→お客様と接点がない状態だと、タイミングよく声をかけたとしてもまだ心理的距離が離れている状態です。そうならないように一度簡単に声をかけ、会話がしやすい状態を作りたい。
2)お客様自身の滞在への安心感
→店員と接点がなく(あいさつも交わさず)見られているような状態だと、その場にいて商品を見る行為への安心感が薄くなります。これを払拭するためにも、店員側からウェルカムの姿勢を伝えるための一言が大事です。
上記の理由から、ごく簡単な声をかけることはお互いにとって過ごしやすい空間づくりに役立てられるわけです。
たとえば最初の一声としては、
「何かあったら遠慮なく言ってくださいね」
「いつでもご試着できるので呼んでください」
などの言葉が考えられます。
あいさつと同時に、お客様が店内を自由に見て回りやすい安心感を与えられるような声かけです。この後に、店員側がいた方が良いであろうタイミングで次の声をかけていくことで接客に入りやすくすることができます。
ですから、いかにして2度目の声かけにつながる布石としての離れ方ができるかが大事だということです。これを考えずに声をかけて、あまり反応が良くないからと黙って離れていったりすると、お客様も安心して店内を回れず、精神的な距離も縮まらずでうまく接客に入ることができません。
極端に言えば、最初の一言はむしろ『離れるためにどんな言葉をかけるか』を考えていても良いくらいなのです。
そんな感覚を持って最初の一声を考えてみましょう。
1)声をかけた後にお客様から離れる時、どんなことに注意が必要ですか?
2)離れた後にどのような動きをすれば、お客様は安心して過ごせますか?
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