接客ロールプレイングにはやり方があった
ここまでの話で、じゃあ得意な人だけロープレをやってればいいの?ということになりそうですがそれもまた少し違います。ロープレは有効活用できれば、接客力・販売力を向上させる非常に強力なツールなんです。
そのためには、接客ロールプレイングの目的が何かを理解することが重要。
大会などではロープレをうまくやることが目的になりがちですが、これはあくまでも大会で成績を残すため。本当に得意な人には効果が出ますが、大半の人には何の意味もない嫌々やるだけのものになってしまいます。
本来のロープレの目的は、”練習”です。
実際のお客様を想定して、ロープレを通して事前に練習しておくことで本番でもスムーズに接客ができるようにするためのもの。これが目的としてきちんと理解されていれば、ロープレは劇的に意味のあるものへと変わります。
接客歴が浅い人にとっては、実際のお客様で練習をさせるよりは販売員同士などでロープレを行った方が確実に良いです。根本的にお客様を練習台とするほど失礼な話はありませんし、お客様対応に不安がある場合は事前に練習をしておけば本番でも落ち着いて対応できます。また、熟練の販売員でも新しい商品の提案を試したいとか問題点の指摘や改善のために有効活用できれば着実に販売力向上につながります。
では、接客ロールプレイングをやる上で、どうすれば効果が見込めるのか。ここにコツがあります。
一般的なロープレ大会では、お客様の来店からお見送りまで一連の流れを演じます。このやり方だと、練習としては少し問題が生まれます。演じている時間が長すぎて問題が見えづらいですし、やっている方も全てをうまくやろうとして何が何だかわからなくなってきます。
練習のための接客ロールプレイングのコツは、
1.目的の認識
2.部分ごとの切り取り
3.終わってすぐに振り返り
この3つです。
まず1の目的の認識では、販売員役とお客様役で何の練習をするのかをきちんと話して認識すること。これによって、お互いがどこに問題があるのか、どの点に注意をしておけばいいのかがわかります。
2の部分ごとの切り取りでは、提案なら提案の部分、お見送りならお見送りの部分だけを細かくわけてやること。こうすることで、時間も短く集中してやれますし、一つずつを確実にクリアしていくことができます。まとめて一気にやろうと思っても、不可能です。
そして3の終わってすぐに振り返りをする。ロープレを終えたらすぐにその場でどこが良かったのか、どこに問題があったのかを振り返ります。販売員役とお客様役それぞれで見え方が違うので、どちらの意見もしっかりと出してお互いで解決する方法を探すのです。
この3つをしっかりやれていれば、ロープレはものすごく効果のある練習に変わります。これまで苦手意識の強かった方は是非参考にしてみてください。
ついでですが、大会で上位入賞したいという方がいるならコメントでももらえれば少しはお答えできると思いますのでどうぞ。
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