
こんにちは、坂本りゅういちです。
全体を見るというのは、慣れないと意外と難しいことがあります。
たとえばアパレル店員に成り立てのスタッフが、お客様に商品を提案するとします。実際にお客様に着てもらうわけですが、その時に全体を見て良いかどうかの判断は案外難しいものです。
それなりに知識や経験があれば「これで良い」と感覚的な判断もできるようになるのですが、それらが無いと良いかどうかの判断もつきません。
そこでわからないのに、「良いですよ」といくら言ったところでやはり説得力も薄くなるのです。
そこで、ポイントを絞ることがとても役に立ちます。
わからないならわからないなりに、いっそ見るべきポイントを絞るのです。
たとえば洋服の場合、僕がよく気にして見るのは首周り。ネックです。試着をしてみないとわからないことも
多い部分なのですが、ネックの開きがどうなのかはいざ着ると判断がつきやすいです。
同じクルーネック(丸首)のカットソーがあったとしても、それぞれの商品でどの程度開いているかは見れば誰でもわかります。
カットソーのネックの開きを見て、お客様がもし上からジャケットを羽織ることがあるということであれば、あまりに開きが大きいと違和感が出ます。
逆にゆったりしたカジュアルな服装が多いようであれば、ネックが詰まりすぎているとこれまた違和感が出やすい。
首周りの開き一つで、良い悪いの判定がつきやすいのです。
これはあくまで一つの例ですが、全体を見て判断がつかない時ほど細部に目を凝らすと良いでしょう。
パンツの丈はどうか。
袖の長さはどうか。
裾の作りはどうか。
胴周りのゆとりはどうか。
など、見るポイントを絞ってみると、単なる雰囲気だけの話ではない話がしやすくなります。すると、「こういう理由で良いです」「こういう理由で合わないかも」と理由のある説明もできます。
それが説得力につながり、お客様の納得感も生んでくれます。
これはディティールだけではなくて、たとえばライン(AラインやYラインなど)などに絞ってみるのも一つの手です。これはこれで見るポイントを絞って見ていることになります。
言うまでもなく、見るポイントがどんどん増えていくことで、次第に全体も見ることができるようになります。その結果が冒頭に書いたような『全体を見て良いかどうかの判断』をする力となっていきます。
わからないからふんわりではなく、わからないからより細部に目を凝らす。この意識を持ってみましょう。
1)自店で商品選びをする際に、どの部分に着目すれば間違いのない商品選びができますか?3つ要素を上げてみましょう。
2)そのうちの1つずつを確実に判断できるようにするために、今必要な知識は何ですか?
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