『無視されるのが怖い』と悩んでいる販売員は多いんです
お客様にお声かけをしたとき「はい」とか「わかりました」なんて返事をしてくれればいいのですが、完全に無視をされてしまうという場合もありますよね。
販売をはじめてまだ間もない頃にこういうことが続いて、接客すること自体が怖くなってきてしまう販売員も沢山います。『何か気に障ることをしてしまったんじゃないか…』『自分の声かけが悪いんじゃないか…』とどんどんネガティブになっていってもう接客することが恐ろしくて仕方ないと悩んでしまうんです。
私もそんなときがありました。
何度お客様にお声かけをしてもガン無視。自分では特に悪いことをしているつもりは無いのに全然目も合わせてもらえない。次第に声をかけること自体がいけないのかと悩みだして、接客そのものにビビりだして怖くなってしまいました。だからすごく気持ちはわかります。
実際、こんな悩みを抱えている販売員はけっこう多いのです。
無視されるのはしょうがない
ぶっちゃけた話し、お客様に無視されるかどうかは販売員の問題ではないことがほとんどです。よっぽど失礼な接客やお声かけであれば別ですが、そうでないのであれば仕方ないと割り切ったほうがいいかもしれません。
なぜなら理由は二つ。
”人による”ことと”常連客ではないお客様との信頼関係ができていない”ことからです。
販売員の接客を求めるかどうかは本当にお客様によります。基本的に『接客されると面倒くさい』『自分で選びたいんだからそっとしておいてほしい』と思っているお客様は販売員から声をかけられることを嫌います。ですから無視したり軽く会釈で済まそうという方も多くいらっしゃいます。
でもそれはしょうがありません。嫌なものは嫌なんですから、そこでいちいち「なんで無視するんだろう」と考えてもどうしようもないのです。割り切ってしまった方が気が楽です。むしろそこでなんとか会話をしてもらおうと頑張るのは、そのお客様にとっては逆効果になってしまいます。そっと見守って必要な時に声をかけてもらえるようにしておくことの方が大事です。
また、初めて来店されたお客様や来店回数が少なく馴染みの販売員がいるわけでもないお客様からすると、販売員はまだ信頼できる状態ではありません。何度も接客をしていて信頼してもらえる立場ではない販売員が無視されるのもしょうがないくらいに思っていた方がいいでしょう。
あなたの接客が嫌なのではなくて、他の店の接客で嫌な思いをした経験から無視してしまったりするお客様もいます。どんな場合でも、お客様が販売員に声をかける必要がある時は向こうから来てくれますからそんなに悩む必要は無いんです。
それでも”あいさつ”はきちんとしよう
だからといって”あいさつ”すら全くしないというのはちょっと違うと思います。
『いらっしゃいませ』の”あいさつ”すらできない店はそもそもお客様を歓迎する気がないと思われても仕方ありません。どんな状況でも”あいさつ”くらいはきちんとできるように心がけましょう。
さらに”あいさつ”や”最初のお声かけ”は『お客様に気づいていますよ』という意思表示にもなります。『あなたのことを認識していますよ』と暗に伝えていつでも声をかけられるようにしておくことで、お客様も気になることがあれば聞きやすくもなります。もっとプラスして言うと、”盗難防止”という効果もあります。お客様を疑うわけではありませんが、心無いことをする人も稀に紛れ込んでいたりするので、こちらから声をかけて『認識していますよ』と伝えることで心理的に盗難防止になる効果もあるのです。
あとは一声お声かけしたところでお客様の反応によって臨機応変に接客を変えましょう。接客されることを望んでいなさそうであれば圧迫感の無い程度に見守り、そうでなければ通り一辺倒では無いお客様に合った接客をすることで次第に打ち解けられるようになります。
いずれにしても無視されることは誰にでもあります。友人同士や同僚同士で無視されたらたまりませんが、接客業としてであれば日常茶飯事です。接客されることを必要としているお客様に対してはしっかりした接客をしながら、そうでないお客様にはまた違う対応を身に付けていけばいいだけです。これも慣れですから。
あまり悩み過ぎずに楽しんで接客していきましょう!