接客ロールプレイングを研修で活用する

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販売業や営業で行なわれる接客ロールプレイング研修

またまた接客ロールプレイングについてのお話しです。今回は研修に絞った内容。

もしかすると、今この記事をお読みになっているあなたも接客ロールプレイング研修を受けたことがあるかもしれません。ちょっとその時の研修を思い返してみてもらえますか?

思い返してみるとどんな研修だったでしょうか?

ただただ講師の先生がロープレのうまいやり方を説明してくれて、話しを聞いた後に全員の前で本番をやってみたという方も多いかもしれませんね。営業マンの方なんかだと、上司を交えた研修で実際にロープレをやらされた挙句に散々ダメ出しをされて苦い思い出が残っているという方もいるかも。

もしこんな研修だったとしたら本来の意味の接客ロールプレイングはできていないかもしれません。

これまでも度々記事にしてきましたが、(注:”接客ロールプレイング”をやる意味は本当にあるのか!?実はロープレにはやり方があった!他)接客ロープレ自体は本来お客様を接客するための練習です。そしてロープレをやるのは、本番できちんと力を発揮できるようにするため。

なので、うまいロープレのやり方をいくら練習しても効果はありませんし(ロールプレイングコンテストに出場する場合を除いて)ダメ出しだらけの研修で当の本人が委縮してしまっても意味がありません。本人が本番でいかに自分の持っている力を発揮できるようにするかが、接客ロールプレイング研修の肝とも言えるんです。

ダメ出しばかりしているようならすぐに改めてください

特に営業マンの接客ロールプレイング研修では、上司や先輩からのダメ出しが散見されます。

「だからお前は売れないんだよ!」「もっとこう言わなきゃダメじゃないか!」

もはや圧迫面接なんかと大差ありません。そんな叱責を受けまくった営業マンが、本番でどうやって力を発揮できるでしょうか?「また仕事が取れなきゃ怒られる…」と委縮してしまうか、「こんなこと言ってもどうせダメなんだろうな…」と諦め癖がついてしまうかのどちらかです。

そんな育て方しかできないようなら、その人本人のせいではなく、上司や先輩である人が”マネージャー失格”と言われても文句は言えません。私自身がこういうやり方で過去に大失敗をしているからこそ、ハッキリ言えます。こんなやり方のロープレ研修ではダメなんです。

受講者の良さを引き出すための研修

本当に良い接客ロールプレイング研修は、受講者それぞれの課題を引き出すことにあります。

基本的に、受講者は自分自身の接客やキャラクターの良さというものを知りません。同時に悪い部分もよくわかっていません。これは自分の接客を客観的に見る機会が無いので当然のことですね。

でも、接客ロールプレイング研修などをうまく活用できれば客観的な意見を知ることができます。自分の接客のどこが良くてどこが悪いのか、話し方は?立ち居振る舞いは?おススメの仕方は?など多様な部分で客観視という視点を得ることができるんです。そういった部分を研修の中でやりながら学ぶことで、本番に向けた反復練習や改善ができます。

ただ単に回数を重ねるだけではなく、常に向上と改善を行ないながらやることが重要です。

ちなみにダメ出しを全くしない研修もありえません。大事なのは、褒めたりけなしたりすることがどうこうではなくて、いかに本人が研修を受けた後に向上できるかどうかという点です。

どうせお金を時間をかけて研修をやるのなら、参加した後に凹んでやる気を無くすような研修では無くて、参加者全員が楽しみつつもちゃんと力になるための研修にしたいじゃないですか。

おさらい

・”ダメ”を探す研修にはしない
・良いところを引き出す、気づかせるための研修に!

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ABOUTこの記事をかいた人

接客販売トレーニング&コンサルティング事務所kocori(ここり)代表。 SC接客マイスター1級。 アパレル・時計・靴・リラクゼーション業界など、様々な販売を経験し、売上日本一など数々の実績を残す。kocori設立後は、企業研修・コンサルティング、講演などを中心に活動している。